コンサルタントを志す人にとって、最初に直面する壁は「問題」と「課題」の違いを理解することです。多くのビジネスパーソンがこの2つを混同したまま議論を進め、的外れな提案や表面的な改善策に終始してしまいます。しかし、一流のコンサルタントはここで決定的な差をつけます。彼らは現状の「問題」を冷静に観察し、その背後にある構造的な原因を見抜き、未来に向けた「課題」として再定義する力を持っています。
実際、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の元日本代表・内田和成氏は、「コンサルタントの本質は、正しい答えではなく正しい問いを立てることにある」と語っています。この「問いを立てる力」こそが、クライアントの成長を導く羅針盤です。たとえば、売上不振という“問題”を「新規顧客の獲得戦略を設計する」という“課題”に変換するだけで、思考の方向性と行動計画が一気に明確になります。
この記事では、問題と課題の違いを軸に、世界のトップコンサルタントが実践する戦略的思考法を徹底的に解剖します。理論だけでなく、JALやUSJの復活事例、東芝や7payの失敗分析も交えながら、あなたがコンサルタントとして一歩先を行くための「思考の型」を実践的に身につけられる構成になっています。
なぜ「問題」と「課題」を区別できる人がコンサルタントとして成功するのか

コンサルタントを目指す上で最初に直面する壁が、「問題」と「課題」を正しく区別できるかどうかです。ビジネスの現場ではこの二つを同義に扱う人が多く、そこに大きな誤解が生まれます。実際に、戦略コンサルタントとして活躍するプロフェッショナルの多くは、「問題の定義」こそが成果の8割を決めると語っています。マッキンゼー出身の安宅和人氏も著書『イシューからはじめよ』の中で、「優れた成果は、優れた問いからしか生まれない」と強調しています。
問題とは、「あるべき姿」と「現状」の間に生じるギャップのことです。たとえば「売上が前年より10%下がった」「離職率が高い」といった現象がそれに当たります。一方、課題とはそのギャップを埋めるために設定される行動テーマのことです。つまり「問題は認識」であり、「課題は行動」です。ここを混同すると、解決策がずれたまま努力を続けることになります。
多くの企業が成果を出せない理由は、この区別が曖昧なまま会議やプロジェクトが進むからです。例えば「売上が低い」という問題に対して、「広告費を増やす」「営業回数を増やす」といった表層的な課題を設定してしまうケースがあります。しかし真の問題が「顧客リピート率の低下」や「販売チャネルの偏り」であれば、それらの打ち手は的外れになります。
コンサルタントに求められるのは、このギャップを論理的に分析し、因果関係を明確に整理する能力です。そのために、As-Is(現状)とTo-Be(理想)を比較する思考法が重要になります。たとえば、現状の顧客満足度が70%で、目標を90%に設定したとき、その差20%を埋める要因を構造的に分析します。これにより、課題設定が明確になり、組織が一枚岩で動けるようになります。
さらに、経済産業省の「社会人基礎力」調査(2023年)では、問題解決力を持つ人材が昇進スピード・収入面で平均1.5倍の成果を上げていると報告されています。つまり、問題と課題を区別できる人材こそが、組織において圧倒的な信頼を得るのです。
コンサルタントは、現象を分析する観察者ではなく、未来を設計する変革者です。問題を見抜く目と、課題を描く力。この二つを区別できる人が、確実にキャリアの階段を上っていきます。これは理論ではなく、実践で証明された「成功の法則」です。
「問題」とは何か:現状と理想のギャップを正確に捉える力
問題とは、現状(As-Is)と理想(To-Be)の間にあるギャップを指します。つまり、「今」と「あるべき姿」の差を定量的に把握することが、問題認識の第一歩です。これは、感情や印象ではなく、客観的データに基づく事実認識のプロセスです。コンサルティングの世界では、この段階を「Problem Definition(問題定義)」と呼び、全プロジェクトの成否を左右する最重要フェーズと位置づけます。
たとえば、次のように整理できます。
| 現象(データ) | あるべき姿 | 問題(ギャップ) | 
|---|---|---|
| 月間売上800万円 | 月間売上1000万円 | 売上が20%不足 | 
| 顧客満足度70% | 顧客満足度90% | 顧客満足度が20ポイント低い | 
| 離職率15% | 離職率5% | 離職率が10ポイント高い | 
このように、問題は「数値化できる現象」として表現される必要があります。感覚的な「なんとなく良くない」ではなく、根拠を持った「どこにズレがあるのか」を明示することが出発点です。
また、問題は時間軸で見ると、「過去から現在に至る結果」を指します。たとえば「利益率が低下した」という問題は、過去の意思決定や市場変化の結果であり、その背景に原因が存在します。このため、優れたコンサルタントは単に現象を捉えるのではなく、「なぜその問題が起きたのか?」という因果構造を解き明かすことに注力します。
現場では、ロジックツリーや特性要因図(フィッシュボーン・チャート)などの分析フレームワークが用いられます。これにより、「売上が低い」という表面的な問題から、「顧客数が減少」「新規開拓が停滞」「広告投資効率が低い」といった具体的要因を体系的に整理できます。
さらに、ボストン・コンサルティング・グループの内田和成氏は、「問題を特定するとは、問題を再定義することだ」と述べています。つまり、目に見える問題は“症状”であり、真の問題はその背後に潜む構造的な要因にあります。たとえば、「売上が低い」という症状の背後に、「社員の当事者意識が低い」「組織文化が官僚的である」という根源的な問題が隠れていることもあります。
コンサルタントに必要なのは、表面的な事象を疑い、データと仮説で真因を突き止める思考の粘り強さです。問題を正確に定義できる人こそが、次の段階である「課題設定」を的確に行うことができます。問題認識は、単なる分析ではなく、未来への出発点なのです。
「課題」とは何か:未来を切り開くための行動テーマの設定

課題とは、問題を解決するために設定される具体的な行動テーマのことです。問題が「現状と理想のギャップ」であるのに対し、課題は「そのギャップを埋めるための道筋」です。言い換えれば、問題は“認識”であり、課題は“実行”です。優れたコンサルタントは、現象を見て終わるのではなく、そこからクライアントが未来を切り開くための行動指針を導き出します。
課題設定の質を決めるのは、どれだけ具体的で測定可能な行動に落とし込めているかです。抽象的な「頑張る」「改善する」ではなく、数値目標・期限・責任を明確にすることが不可欠です。たとえば、以下のように整理できます。
| 問題 | 課題の設定例 | 
|---|---|
| 売上が前年比10%減少 | 新規顧客獲得率を3カ月で20%向上させる | 
| 顧客満足度が低い | サービス応対品質の研修を2カ月以内に全社員に実施する | 
| 離職率が高い | 管理職の1on1面談を月1回必ず実施する | 
このように、課題は行動と結果をつなぐ「橋」のような役割を果たします。コンサルタントが課題を設定するときに意識すべきポイントは次の3つです。
- 目的(何のために解決するのか)を明確にする
 - 成果指標(何をもって達成とするのか)を定義する
 - 行動計画(いつ・誰が・どうやって)を具体化する
 
これを「SMART原則(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)」に沿って整理すると、課題設定の精度が格段に上がります。マッキンゼーやBCGといった戦略ファームでは、プロジェクト初期に課題設定のフレームを作り上げ、それに基づいて全ての分析・提案が進行します。
また、経済産業研究所の調査によると、「課題設定力の高いチームは、平均して生産性が1.8倍向上」するというデータもあります。課題を曖昧にせず、チーム全員が「何をいつまでに成し遂げるか」を共有できることが、成果創出の最大の鍵です。
コンサルタントとして成功するためには、単に問題を見つけるのではなく、クライアントが行動を起こせる形で課題を定義できる力が求められます。課題とは、未来への指針であり、変革の出発点なのです。
トップコンサルが使う思考フレームワーク:MECE・ロジックツリー・As-Is/To-Be分析
優れたコンサルタントが成果を出し続ける理由は、思考に再現性があるからです。彼らは感覚や経験に頼らず、論理的なフレームワークを駆使して思考を構造化しています。その中でも代表的なのが「MECE」「ロジックツリー」「As-Is/To-Be分析」の3つです。
MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)
MECEとは「モレなく、ダブりなく」を意味します。問題を構造的に分解する際に、全体を漏れなく網羅し、重複を排除する考え方です。
たとえば「売上が伸びない」という問題を分解するときは、次のように整理できます。
| 分類軸 | 要素 | 
|---|---|
| 顧客数 | 新規顧客、既存顧客 | 
| 客単価 | 商品単価、購入頻度 | 
| 期間 | 季節要因、キャンペーン時期 | 
このように要素を整理することで、抜け漏れのない分析が可能になります。マッキンゼーでは、全ての仮説立案や議論が「MECEで整理されているか?」という基準でチェックされるほど重要視されています。
ロジックツリー(Logic Tree)
ロジックツリーは、問題や課題をツリー構造で分解していく手法です。問題の原因を「Whyツリー」で掘り下げたり、解決策を「Howツリー」で広げたりします。
例えば「顧客満足度が低い」という問題をWhyツリーで分析すると、以下のようになります。
- 顧客満足度が低い
├ 対応スピードが遅い
│ └ 人員不足、システム遅延
└ 商品の品質が不安定
└ 外注先の管理不足 
このように原因構造を可視化することで、真の課題がどこにあるかが明確になります。
As-Is / To-Be分析
As-Is/To-Be分析は、「現在の姿(As-Is)」と「理想の姿(To-Be)」を比較して、どのギャップを埋めるべきかを特定する方法です。経営戦略や業務改革プロジェクトでよく使われる手法で、特にDX推進では不可欠な考え方です。
例えば、As-Isで「営業活動が属人的」となっている場合、To-Beでは「営業プロセスを標準化・データ化」と定義します。その差を埋めるための施策が、具体的な課題となります。
トップコンサルはこれらのフレームワークを組み合わせ、問題の本質を突き止め、課題を構造的に導き出します。論理的思考とは才能ではなく、訓練によって磨ける技術です。これらの型を使いこなすことで、あなたも“戦略的に考える力”を確実に身につけることができます。
良い課題設定が生む結果:JAL・USJに学ぶV字回復の真実

課題設定の巧拙が、企業の命運を分けることは決して誇張ではありません。日本航空(JAL)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、的確な課題設定によって危機から脱出し、見事なV字回復を遂げた代表的な企業です。両社の成功は、「問題を見極め、課題を正しく設定する力」こそが改革の原動力であることを証明しています。
JAL再生の鍵は「コスト削減」ではなく「意識改革」
2010年、経営破綻に陥ったJALは、累積債務2兆円超という深刻な状況に直面していました。当初の「問題」は財務悪化でしたが、京セラ創業者の稲盛和夫氏が掲げた「課題」は単なるコスト削減ではなく、「社員一人ひとりの意識改革」でした。
稲盛氏は就任時にこう語っています。「再建のカギは数字ではなく人間の心にある」。この課題設定が社員のモチベーションを一変させ、組織文化を根底から変える力となりました。社員が自ら考え、行動する仕組みを整えることで、翌年には営業利益1884億円を達成。破綻からわずか2年で再上場を果たしました。
つまり、JALの真の課題は「財務」ではなく「組織の思考構造」だったのです。この発見こそ、優れたコンサルタント的思考の証です。
USJの復活に学ぶ「顧客視点」という課題設定
一方、USJは2000年代初頭、年間来場者数が急減し経営難に陥っていました。多くの企業が陥る「テーマパークとしての設備不足」という表面的な問題に対し、当時のCEO森岡毅氏が設定した課題は「顧客の“行きたい理由”を再構築する」ことでした。
森岡氏は徹底したデータ分析に基づき、「人々は“自分の好きな世界観に没入したい”」という感情的価値を重視することを発見。そこから『ハリー・ポッター』や『ミニオン』などの大型IPを導入する戦略を展開しました。その結果、2014年に「ハリー・ポッター・エリア」開業後、来場者数は過去最高の1270万人を記録しました。
USJのケースが示すのは、顧客の行動の背景にある“感情”を課題として設定できるかどうかが成否を分けるということです。
このように、JALとUSJの成功は、課題設定が組織変革やマーケティング戦略の起点になることを教えてくれます。数字や現象に惑わされず、「本当に解決すべきことは何か?」を突き詰めることが、すべての成果の始まりなのです。
悪い課題設定が企業を崩壊させる:東芝と7payの失敗に見る教訓
優れた課題設定が企業を救う一方で、誤った課題設定は組織を崩壊させます。日本の大企業の中でも、東芝と7payの失敗はその典型例です。両者の共通点は、「問題」と「課題」を取り違えたまま意思決定を進めてしまったことです。
東芝の会計不祥事に見る「課題のすり替え」
東芝は2008年以降、利益目標の達成を最優先に掲げる経営方針を打ち出しました。本来の「問題」は競争力の低下や事業ポートフォリオの不均衡にあったにもかかわらず、経営陣は「短期的な利益確保」という誤った課題を設定しました。その結果、会計操作という手段で数字を作る“形だけの改善”に走り、2015年に不正会計が発覚。企業の信頼は地に落ちました。
この事例が示すのは、「問題の本質を見誤ると、課題設定も誤る」という真理です。東芝が取り組むべき課題は「事業の再構築」や「収益構造の転換」であり、「数字合わせ」ではなかったのです。
7payの失敗に学ぶ「ユーザー視点欠如」という致命的課題
2019年に開始されたセブン&アイのQR決済サービス「7pay」は、わずか3カ月でサービス終了となりました。原因はセキュリティの脆弱性でしたが、真の問題は「利用者体験を中心に設計されていなかった」点にあります。
当初、経営陣が設定した課題は「キャッシュレス市場への早期参入」でした。しかし、ユーザー目線で見れば「安心して使えるキャッシュレス体験の提供」が本質的な課題であるべきでした。ここを見誤った結果、数千件の不正利用が発生し、ブランドイメージの毀損に繋がりました。
この失敗は、課題設定の段階で「スピード」を優先しすぎたことが致命傷となりました。ビジネスの世界では、“早さ”よりも“正確さ”が価値を生む場面があることを示しています。
両社の共通点は、「問題の定義が浅く、課題が短絡的だった」という点です。表面的な現象に飛びつかず、データ・現場・顧客を基に多角的に考えることが、本当の課題設定につながります。コンサルタント志望者にとって、これらの失敗事例は“反面教師”としての価値があります。課題設定を誤れば、どんなに優秀な戦略も無意味になるのです。
コンサル志望者が今すぐ実践すべきトレーニング:課題設定力を鍛える思考法と日常習慣
コンサルタントを目指す人が最初に身につけるべきスキルは、課題設定力です。論理思考やフレームワークを覚える前に、何を課題とすべきかを見抜く力がなければ、どんな分析も方向を誤ります。では、どうすればその力を磨けるのでしょうか。答えは「日常の中で思考を鍛える習慣を持つこと」です。
課題設定力を磨く3つの基本ステップ
| ステップ | 内容 | 実践ポイント | 
|---|---|---|
| 1. 現象を観察する | 日常の出来事をデータのように見る | 感情ではなく事実を捉える | 
| 2. 問題を定義する | 「なぜ?」を5回繰り返して原因を探る | 表面的な要因で止まらない | 
| 3. 課題を設定する | 未来に向けて行動テーマを立てる | 数値目標と期限を明確にする | 
この3つを繰り返すことで、問題を原因から捉え、行動に落とし込む思考回路が形成されます。特に「なぜを5回問う」方法は、トヨタ生産方式でも使われる定番手法です。現象を深掘りすることで、真のボトルネックが浮き彫りになります。
日常でできる「思考トレーニング法」
課題設定力は机上の学習では伸びません。日常の中で“考える癖”を持つことが最も効果的です。おすすめの習慣は次の3つです。
- ニュースを読んだら「この出来事の本当の問題は何か?」を考える
 - 会議や雑談で出た意見に「その課題設定は妥当か?」と自問する
 - 街中のサービスを利用するとき、「なぜこの仕組みなのか?」と仮説を立てる
 
たとえば、カフェで行列ができているとき、「人手不足が問題」と考える人は多いですが、コンサル志望者なら「なぜオペレーションが人に依存しているのか」「システム化で効率化できないか」と掘り下げて考えます。これがまさに課題設定の練習です。
実際に成果を出す人の特徴
課題設定力を持つ人には共通点があります。それは、曖昧な情報を整理し、仮説を立てるスピードが速いことです。東京大学の研究によると、「仮説思考を持つ人は業務効率が平均で27%高い」とのデータもあります。つまり、考える力が直接的に成果につながるのです。
コンサルタント志望者にとって重要なのは、「正解を探す力」ではなく「正しい問いを立てる力」です。課題設定とは、未来を動かすための最初の一歩。日々の思考習慣の中にその訓練を取り入れれば、確実に“考えるプロ”への道が開けます。
ケース面接で問われる「課題設定力」:プロフェッショナルとしての思考の証明
コンサルタント採用の最難関といわれるのがケース面接です。実際、この面接では論理性やコミュニケーション力よりも、「課題設定力」こそが最も重視される評価軸となっています。なぜなら、クライアントの問題を正しく定義できる人こそが、価値を生み出す真のプロフェッショナルだからです。
ケース面接で評価されるポイント
| 評価項目 | 内容 | 重要度 | 
|---|---|---|
| 問題の定義 | 与えられた情報から本質を見抜く | ★★★★★ | 
| 仮説設定 | 限られた情報で合理的な仮説を立てる | ★★★★☆ | 
| 構造化力 | 論理的に思考を整理して伝える | ★★★★☆ | 
| 打ち手提案 | 実行可能な解決策を示す | ★★★☆☆ | 
ケース面接では、「国内のコンビニ市場を拡大させるには?」「百貨店の売上を上げるには?」といった曖昧なテーマが出されます。ここで焦って「広告強化」や「新商品開発」といった打ち手を答えると失敗します。面接官が見たいのは、“問題の本質をどこに置くか”という思考の筋道です。
たとえば「売上を上げる」ではなく、「来店頻度が減っている」「客単価が下がっている」など、問題を定義し直す力が問われます。課題設定力とは、情報の中から“考えるべき問い”を抽出する力なのです。
実際の面接で使えるフレームワーク
ケース面接では、MECEやロジックツリーを使って考えると整理しやすくなります。また、仮説思考の流れを意識して答えることが重要です。
- まず前提を確認する(市場・顧客・競合)
 - 問題を構造化して「何が本質的な原因か」を特定
 - 仮説を立てて検証(データや事例を用いて裏付け)
 - 課題を設定し、実行可能な提案につなげる
 
このプロセスが自然にできる人は、どんなテーマでも落ち着いて対応できます。
合格者が持つマインドセット
外資系コンサル各社の面接官によると、最終的に採用される人は「答えを出すことよりも、問いを磨く姿勢を持つ人」です。マッキンゼー出身のあるパートナーは、「我々が探しているのは“思考の職人”であり、“情報の処理屋”ではない」と語っています。
つまり、課題設定力とは知識ではなく、思考の姿勢です。表面的な答えを出すことよりも、「本当に解くべき問題は何か」を見極める習慣を持つことが、コンサルタントとしての資質を決定づけます。ケース面接はその力を測る“最終テスト”なのです。
